有機フッ素化合物(PFAS)問題への対応:新潟県の取り組みと課題皆さま、未来にいがたの牧田正樹です。日々、県民の暮らしを守るために尽力されている皆さまに感謝申し上げます。本日は、近年社会問題化しつつある有機フッ素化合物(PFAS)に関する現状と課題についてお話しします。PFASとはPFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances)は炭素とフッ素の結合による有機化合物の総称で、1万種類以上が存在するとされています。その中で代表的なものが、かつて防水スプレーに使用されたPFOSや、フライパンのテフロン加工に使われたPFOAです。これらは国際的に製造・使用が禁止されていますが、規制されていないPFASの環境汚染が懸念されています。新潟県内の調査状況これまでに環境省が県内の河川6地点と地下水2地点で調査を行い、いずれも暫定目標値である1リットルあたり50ナノグラムを下回る結果が報告されています。現時点ではPFOS・PFOAによる県内への影響は確認されていません。世界の基準と健康リスクアメリカでは、PFOSとPFOAの基準値が4ナノグラムと非常に厳しく設定されており、ドイツでも40ナノグラムへと引き下げる動きがあります。一方、日本では目標値が50ナノグラムに設定されていますが、見直しが検討されています。多摩地域ではPFASの高濃度検出が報告され、健康影響として脂質異常症や腎臓がん、抗体反応の低下などが指摘されています。今後の新潟県の取り組み新潟県では、今年度予算にPFOS・PFOA調査費用を計上し、主要な河川20地点で調査を実施する予定です。調査結果に基づき、目標値を超える地点が発見された場合は、原因究明や発生源の特定に向けてさらなる調査を行います。また、国際的な基準変更や新たな知見にも注視し、必要な対応を講じていきます。●牧田未来にいがたの牧田正樹です。よろしくお願いします。私のほうからは、1点、今、社会問題化しつつあるPFAS、有機フッ素化合物についてお聞きしたいと思います。このPFASというのは何かということで、私も調べたのですけれども、お話しさせてもらいたいと思うのですが、炭素とフッ素が結合した有機化合物ということで、1万種類以上があるというふうにいわれております。その有機フッ素化合物の総称ということです。いちばん多く使われてきたのが一般的な私たちの身近なところでは、PFOSということで、防水スプレーですね。それから、PFOAはフライパンのテフロン加工、これに使われているということでありました。そのほかいっぱいあるのですけれども、このPFOSとPFOAについては、すでに国際的に製造とか使用が禁止されていまして、国内でも法律で決められているということです。禁止されたので大丈夫かなということなのですけれども、PFASはこの二つ以外にもさっき言ったように1万種類くらいあるということで、規制がないPFASによって環境汚染が増えていくだろうというふうにもいわれています。まだ最近になって問題化していることなので、どこら辺まで調査がされているか分からないのですけれども、水道のほうは所管が違う、福祉保健部になると思うのですが、環境局としてこういった環境の調査、こういったものが、環境省からもいろいろ調査内容とか指示が来ているのか分からないのですが、そこら辺の状況についてまずお聞きしたいというふうに思います。●木邦英環境対策課長ただいま頂きましたPFASに関してお答えさせていただきます。委員から今お話を頂きましたように、今、PFASの中で、いわゆる目標値的なところで数字的にあるのはPFOSとPFOAの二つの種類だけになっています。これにつきましては合わせて1リットル中に50ナノグラムという目標値、これはまだ基準ではなくて暫定目標値というところで示されているものになってございます。環境局といたしましては、いわゆる河川ですとか地下水においてPFOA、PFOSがどのような状況になっているかということについて確認をしていくものかなというふうに思っているところでございます。今のところは環境省さんのほうで新潟県内の地点を確認をしていただいたりだとか、そういうところで今やっている状況でございます。●牧田そういう中で、実際、数字とかそこら辺というのはどういうふうになっているのでしょうか。●鈴木邦英環境対策課長今の現状でございますけれども、県内におけるPFOS、PFOAの検出状況ということでございますが、これまで、環境省において平成17年から令和3年にかけまして断続的ではあるのですけれども、県内の河川6地点と地下水2地点で調査をしております。いずれも暫定的な目標値である50ナノグラムは下回るというような状況にございます。ということで、今のところ現状においては県内でのPFOS、PFOAによる影響はないものというふうに考えているところでございます。●牧田分かりました。水道のほうは質問できないので、環境のほうでは、今、日本の暫定目標値は下回っているということで確認をさせていただきました。日本は今言われたように50ナノグラムパーリットルということで、今暫定なのですけれども、今ちょうど検討会も環境省のほうでやられて、この数字をどうするかということで、また新しい数字が出てくるのかもしれません。アメリカでは2000年に水道水が汚染されまして、原因が大手化学メーカーの工場排水というのが原因で、今年の3月からPFOS、PFOAのそれぞれ4ナノグラムパーリットルという非常に、日本の今の50からすると厳しい数字で運用しております。ドイツも4年後から40ということで、日本と同じくらいなのですけれども。実際、多摩のほうですかね、クローズアップ現代でも2回くらい特集をされていましたが、多摩のほうのかたで50以上の血中のナノグラムパーミリリットルですかね、数字が出て、脂質異常症ですか、あとは腎臓がんとか抗体反応の低下とか乳児、胎児の発育低下とかが起こるのではないかというふうにいわれていますけれども、実際、脂質異常症という病気というか、そういう症状があるということで報道もされているところです。ぜひまた国の動向もあると思うのですが、県としてもそういった環境についてきちんとアンテナを張って、被害が起こってからではなくて、なるべく事前に調査地点を増やすなり、対策を執っていただきたいと思うのですけれども、その点いかがでしょうか。●鈴木邦英環境対策課長これからの県の対応というようなところかなというふうに思っているところでございますけれども、委員御指摘のように、外国では数値の見直しという動きがあるということ、国のほうでもその数値については今後見直しをする、検討を進めていくというような報道もありますので、県といたしましてはそういった数字、どういったものになるかというところも注視しながらというところかなというふうに思っております。県の対応ということでいえば、環境省のほうから、先ほどお話しさせていただいたように調査をしてはいるのですけれども、県外でも高濃度で出てくるとか、いろいろな問題も出てきているということもありますので、県といたしましては、今年度の当初予算にその調査の費用を計上いたしまして、今年度、県内の河川の主要な地点について、どのような状況であるかというところは県として調査をしていきたいと考えているところでございます。調査の結果、目標値を超えるようなところがあれば、そこの原因は何かというところでさらに詳細な調査を行って、発生源の究明に努めていきたいというふうに考えているところでございます。併せて、先ほどもお話しさせていただいたように、国の動向ですとかそういったところも踏まえて、ほかの、PFOS、PFOAだけではないという話もあるようでございますので、そこら辺の情報も国から適宜頂きながら対応してまいりたいというふうに思っております。●牧田予算も盛っていただいて調査をしていただくということで、よろしくお願いしたいと思うのですけれども、もし、県内で何地点とか、そういうのがありましたら、今時点で決まっていたらお願いしたんですけれども。●鈴木邦英環境対策課長現在の予算の中では20地点ということで考えているところでございますが、調査の状況を見て、随時検討していきたいというふうに思っているところでございます。