新潟県議会2月議会において、厚生環境委員会(病院局)担当者から現状の評価と今後の対策を問いました。主なテーマは以下の通りです。松代病院無床化問題と地域医療体制松代病院の無床化で十日町病院への患者受け入れや地域全体の役割分担見直しを検討中。今後も地元と丁寧に協議。リウマチセンターの統合と説明対応県立リウマチセンターと新発田病院の統合に患者団体から存続要望あり。県は名称や機能維持を説明し、県内外患者に丁寧な案内を継続する方針。看護師等の離職防止対策退職者が多く、主な理由は残業や夜勤の多さ、家庭との両立困難。県は人員確保や職場改善、採用・離職防止策を進めている。子育て職員の働きやすさ向上時間外勤務免除の対象を「小学校就学前までの子」へ拡大。育児短時間勤務や部分休業の活用も周知し、取りやすい職場づくりを推進。●牧田よろしくお願いします。今、尾身委員のほうから松代病院の報道についての質疑がありました。それで1点だけちょっと私のほうからそれに関連で確認させてもらいたいんですけども、田中課長のほうから、無床化になった場合に、松代病院の病床が39床あって、十日町のほうは数字上70床空いているので、十日町の中で吸収できるというか、対応できるという答弁だったと思うんですけども、松代病院のほうは慢性期とか回復期とか、そちらの患者のほうが多いと思うので、十日町の病棟ごとの病床率も全然承知していませんけども、例えばの話、十日町の中で患者さんの中で受け入れる病棟がいっぱいというか、けっこう病床稼働率が高い場合もあるので、もしかすると、十日町の機能を変えていかなきゃいけないとか、あるいはほかの病院も含めての統合というか、ほかの病院からも受け入れてもらうとか、そういった可能性もあるという、それはこれから議論するということでしょうか。●田中秀明経営企画課長十日町病院で松代病院の入院患者を受け入れられるかということと、今の十日町病院の現状が大丈夫なのかというところかと思います。先ほど十日町病院の機能強化というところでお話をさせていただきましたけれども、その機能強化というのは、現状の病床、病棟の役割分担を変えていくということも含めて検討しております。ただ、繰り返しになると思いますけれども、今のところまだ決まっているものはございません。例えばでありますけれども、今の急性期の病床の割合を減らして地域包括ケア病床、これは十日町病院ですけれども、そちらのほうを増やすとかということも考えられると思いますし、周辺の病院との連携、協力体制も、今の現状に合っていない部分も地域全体としては、我々としてはあるのかなと思っております。そういった部分も併せて見直し、機能強化というのは検討してまいりたいと考えております。●牧田ぜひ地元関係者の皆さんと、先ほどからも出てますけども、丁寧な議論をぜひ進めていただきたいと思っています。じゃあ、私のほうの質問ですけども、まず、リウマチセンターについてお伺いしたいと思います。この4月から新発田病院と統合してということで、今、準備が進められているかと思います。11月に日本リウマチ友の会というところから、実は県議会に陳情書が出ておりまして、内容としては、県立リウマチセンターを独立した医療機関として存続を求めるということで、内容的にはこれまでどおりのリウマチセンターでやってほしいというものかなというふうに思っているんですが、陳情だったもんですから、この委員会の中とかではあまり議論がされていなくて、私もよく見てなかったところもあるんですけども、この署名が新潟支部というのもあって、今回のこの陳情には 7,000名余りの署名もつけられていたかというふうに思います。これについて、議会に直接出てきたわけですけども、病院局としても、この患者団体というか、リウマチ友の会のほうといろいろやり取りというか対応されていると思うんですが、そこら辺の状況をちょっと教えていただければというふうに思います。●田中秀明経営企画課長リウマチセンターとの新発田病院の統合に係るリウマチ友の会のかたへの対応ということでございますけれども、昨年の9月に新潟支部の代表者のかたと私がお会いさせていただきまして、経営改革の全体の資料と今回のリウマチセンターの見直しの背景、内容につきまして御説明を対面でさせていただきました。その際には、統合後もリウマチセンターという名前はちゃんと残しますと。機能についても、基本的には一定の独立性を担保したうえで、強みである多職種連携だとか研究機能の維持だとか、そういった点で引き続きリウマチ医療は続けていきますということを御説明させていただきました。友の会のかたがたに限らず、患者の皆様には、統合後も現在のリウマチ医療を継続するということで御案内も差し上げておりますし、今後も患者の皆様への周知、説明を尽くしてまいりたいと考えております。●牧田リウマチについては私も詳しく分からないのですけども、ずっと昔から難病というか、難しい病気で、すぐ完治するようなものではなかったというふうに思います。近年、薬とかも開発がされてきて、ようやく緩解を目指せる時代になったということで、友の会のかたも言っておられるんですけども、そういう非常に難しい病気ですし、ほかの病気もそうかもしれませんけども、医師との信頼関係、いろいろ話をしながら治療を進めていくという意味では、リウマチというのはさらに大事なものなのかなというふうにも思っているところです。今、課長のほうから機能と名前は残していくということでお話ありましたので、ぜひ友の会の皆さんの期待に添えるようにというか、これからも信頼して受診できるセンターをぜひ目指していただきたいというふうに思っております。それで、このリウマチセンターについては県内だけはなくて県外からも患者さんが来られているというふうに認識をしているんですけども、そういった県外のかたも含めて、今回の統合の内容といいますか、機能を残していくということも含めて、ぜひ十分説明していく必要があると思うんですけれども、その辺の状況をお聞かせください。●田中秀明経営企画課長リウマチセンターにつきましては、御指摘のとおり、県外からの利用者も一定程度いらっしゃいます。入院患者の大体6パーセント程度になっておりまして、ほとんどが隣県の山形からおいでいただいているかたでございます。リウマチセンターについては、今ほども御説明したとおり、センターの名前を残しますし、治療につきましては基本的に機能を維持するということです。患者さんにとっていちばん不安というか、受診に来たとき動線を含めてどうなるんだということが多分いちばん最初に不安になられるんだと思いますけども、基本的に現状と変えません。そういう形で御案内をしておりますし、万が一のことも含めて、患者のかたがたには職員のほうからきちんと御説明をさせていただいております。また、院内掲示、ホームページ含めてきちんと周知は行っているつもりでございますけれども、4月からの円滑な統合に向けまして、引き続き患者の皆様への丁寧な説明に努めてまいりたいと考えております。●牧田ぜひよろしくお願いします。次の質問ですが、離職防止について伺いたいというふうに思います。病院の人材が不足してる、不足してるといいながら、残念ながら多くのかたが定年までいかないで辞めてしまうという状況があると思います。一般質問でも、今年度は 120人程度の定年退職以外のかたが退職をされる予定だということでお聞きしていますが、対策について、ハラスメント対策の強化というのがありまして、これは非常に重要だと思うんですけども、多様な勤務形態の導入とか、あと人材育成とか、事務負担の軽減とかということで項目が挙がっていたんですけども、まず最初に 120人程度の退職の中で若年といいますか、定年以外の退職ということなんですけども、4月現在というか、4月の欠員が生じるのかどうかの見込みが分かりましたらお願いしたいのと、それから各病院、概算というか、大ざっぱでいいんですけども、超過勤務の状況、それから休暇夜勤9回以上の夜勤が出ているかの状況は、数字があれば、大つかみでいいんですけども、お願いしたいというふうに思います。●米山紀之総務課長(病院局)この4月1日現在で見込まれる看護師の欠員の状況でございますけれども、各病院で過員になるところ、欠員になるところあるんですけれども、全体としましては若干の欠員が見込まれるという状況でございます。また、超過勤務の状況でございます。今年度の12月末での数字というところで申し上げますと、県立病院全体としましては、医師を除きまして1月当たり10時間弱という数字となっております。また、9回夜勤の実施の状況でございますが、昨年の12月末時点での数字で申し上げますが、昨年度に比べまして延べ 243件の減少という状況となってございます。●牧田欠員については若干出る見込みということですし、超過勤務は全体にならすと10時間ということでありますが、これは看護部だけじゃなくて医師を除いたほかの全員ということでよろしいですね。9回夜勤の状況もお話しいただいんたんですが、この内いちばん離職の多い中央病院についての超勤の平均と9回夜勤の回数って分かりますでしょうか。●米山紀之総務課長(病院局) 中央病院ということでお答えをいたしますと、まず超過勤務につきましては10.7時間となっております。また、9回夜勤の実施状況ということで申し上げますと、12月末までの延べ回数として 131回となってございます。●牧田職員組合が去年、一昨年、退職した人に取ったアンケートがありまして、その中の退職した理由ですね、これも書いてもらっているんですけども、例えば委員会や教育等への業務内での時間確保ができず、時間外又は自宅、休日に行わなければならない状況が嫌になった。深夜入り以外は日々遅くまで残業の現状に退職を決めました。もっとわが子と向き合えたらと思い退職を決めました。本気で看護師を守っていかないと、みんなつぶれていきます。とにかく人員を増やす。あと、部分休業も取らせてもらいましたが、結局は定時に上がれず残業となる。週休も月に1回しか取れず、ワーク・ライフ・バランスが取れなくなり、退職を余儀なくされた。夜勤もそろそろどうかや、義父母にもっとこどもの面倒を見てもらい、仕事を定時までしたらどうかなど圧力があり、ストレスとなったとか、結婚して県外に行くので退職したとか、そういうのも当然あります。それは物理的にしょうがないので、県外で幸せに暮らしてもらうしかないんですけれども、多くがやっぱり仕事で残業が多かったり、家庭生活との板挟みにあって、なかなか家に帰れない、残業の中で放課後児童クラブも7時まで見てもらえるんですけど、そこも間に合わなくて、遅刻した理由を市に出さなきゃいけないとか、そんなのも入っていました。そういう面では、やっぱり離職の中でいちばんその対策というのは、きちんと定時に上がれることだと思いますし、夜勤も8回やるのも、私の家族も看護師もやっているんですけども、やっぱり8回の夜勤だけでも相当大変なんですよね。それは皆さんもご存じだと思いますが、それがやっぱり9回、10回となる。先ほどの話で、 243件の内 131件が中央病院ということで、超勤については詳しく分からないんであれですけども、これだけ見てもやっぱり中央病院が離職が非常に多いというのがこの数字に反映しているんではないかなというふうに思っています。いろいろ対策もしていただいていると思うんですけども、やっぱり財政ということもあるかもしませんけども、きちんとやっぱり今働いている人に働き続けてもらうには、業務に合った人員が必要だと思いますし、看護師さんにも聞きましたけども、何が必要かということについては、賃金という話もありましたけども、自分がやりたい看護ができる職場になってほしいという願いといいますか、そういうのも聞いております。なかなかそれさえもできていないという中で、患者さんにも申し訳ないという気持ちがあったり、家庭との中でしかたなく辞めてしまうといったこともなっているんだというふうに思います。今、勤務体制は夜勤の人数が決められて、その人数によって病棟の人数が大体決まっていると思いますけども、きちんとやっぱり日勤の人数も業務の中で見て、そこを反映させていくというか、そういったことも必要ではないかと思うんですけども、今、いろいろ対策も執らせているということなのですが、やはり私、いちばん大事なのは人員をきちんと業務量に見合った分に確保していくということだと思うんですけども、それについての所見をお伺いしたいというふうに思います。●米山紀之総務課長(病院局) 職員の離職防止のための人員の確保というところでございますけれども、私ども病院局といたしましても、病院の機能、規模に合わせて必要な人数を張りつけたいということで考えておりまして、そのための必要な職員の採用でありますとか、あとは離職防止に向けた取組を講じているというところでございます。その時期でありますとか病院によって一時的に欠員が生じるということはあるんですけれども、その際には会計年度任用職員の採用でありますとか、正規職員の採用の前倒し等々の対応を図っているところでございますけれども、今後も職員が働きやすい職場を作っていけるように、職員の確保に努めてまいりたいと考えております。●牧田ぜひですね、先ほど言った夜勤人数から計算することだけじゃなくて、日勤の確保ということも含めて、ぜひまた検討していただければと思います。次、最後ですけども、今回の追加議案の60号議案で、職員の勤務と休暇に関する条例が出されております。直接は知事部局のほうの内容です。私も見てもなかなか分かりにくかったんですけども、お聞きしたら、今まで子育ての関係で、小学校に上がるまで、就学前までのこどもがいる場合については夜勤免が取れるということだったんですけども、時間外勤務が今回の改正で、これは今まで3歳だったんですけども、これも就学前までになったということでお聞きしておりますが、そういった内容でよかったでしょうか。●米山紀之総務課長(病院局) 本定例会におきまして、知事部局のほうから提案されております一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する条例案でございますけれども、本条例の改正と施行に伴いまして、令和7年4月1日から、職員から請求があった場合には、職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難である場合を除きまして、時間外勤務をさせてはならないとする職員の対象範囲が、委員おっしゃられましたとおり、これまでは3歳に満たない子のある職員だったんですが、今後につきましては、小学校就学の始期に達するまでの子のある職員に拡大をされるというものと承知をしております。私ども県立病院におきましては病院局企業職員勤務規程によりまして、職員の身分の取り扱いに関しては県職員の例によることとしておりまして、県立病院職員にも改正の内容が適用されるということになります。●牧田病院局のほうも同じ変更がなされるということで確認をしたところです。先ほども退職した人の理由の中で言ったんですけども、現状も部分休業を取って、例えば3時に帰って保育園に迎えにいくとか、そういったかたもいらっしゃいますけども、そういうかたでさえも5時15分まで勤務して、そのあとも残業しないと帰れないとか、そういったところもあるわけです。この制度ができる、拡大されることは当然、子育てのためにいいことだと思うんですけども、それがやっぱり職場で取れなければ絵にかいたもちになるわけで、ぜひここも、いろいろ職場の圧力とかということもさっきも話もしましたが、こういった決められた休暇とか勤務なので、そこについては職場の中で取りやすいような雰囲気を取れるように、病院局の皆さんからも働きかけていただきたいと思うんですけども、いかがですか。●米山紀之総務課長(病院局) 今回の条例改正によりまして、対象者の拡大が図られるというところでございますけれども、育児中の職員に対する業務上の支援ということで申し上げますと、すでに小学校就学前まで適用されております育児短時間勤務制度の活用でありますとか、部分休業の取得といったものがありまして、県立病院における多くの職員はこれらの時短勤務を活用して、仕事と家庭を両立をしているというところでございまして、今回の改正に伴う時間外勤務の免除を利用している職員というのはごく少数というのが現状でございます。ですので、今後、対象が拡大をされたとしても、その制度を活用する職員といったものは現実的には多くなくて、これまでの育児短時間勤務あるいは部分休業といった制度の活用をされるというふうに見込んでおりますが、委員から御指摘ありましたとおり、それらの制度が十分に活用されるよう、今後も制度そのものの周知徹底を含め取り組んでいきたいと考えております。●牧田現状やっぱりなかなか部分休業も取りにくいという状況もありますので、今、課長から御答弁いただきましたが、そういった職場で取りやすい雰囲気づくりも含めてぜひお願いして、来年は中途退職が減るように、ぜひ期待しておりますので、よろしくお願いします。終わります。