新潟県内の医療機関における看護師の欠員状況とその対策について、質問を行いました。総務課長は、県立病院全体で41人の看護師が欠員となっている現状を認め、新規採用や派遣看護師の配置、看護補助者の採用拡充などの対策を挙げました。また、牧田氏は早期離職の問題を指摘し、総務課長は離職防止のための研修強化やメンタルヘルス相談員の導入などの取り組みを説明しました。続いて、看護師の夜勤負担軽減の必要性を訴え、総務課長は看護補助者配置などの対策を検討中であると述べました。さらに、職場環境の改善とハラスメント対策の強化を要求し、総務課長はハラスメント防止研修の実施と職場環境の改善を進めていることを報告しました。吉田病院と加茂病院における診療科体制と人材確保に関しても質問、経営企画課長は、両病院の診療科目継続や医師の確保見通しについて説明しました。また、これらの病院でのコマーシャル広告に関して質問し、経営企画課長はその経費に関する情報を提供しました。最後に、上越地域における医療再編に関連して、県立病院の人材配置の問題を指摘し、総務課長は上越地域の医療機関との連携や必要な協力を行う方針を述べました。●牧田私の地元の中央病院をはじめ新発田病院などを含めて、特に看護師ですが、この間、欠員状況が出ていたかと思います。現状と対策についてお聞きしたいと思います。◆総務課長看護師につきましては今年度はじめから欠員が生じており、9月29日時点で県立病院全体で41人の欠員が生じています。看護師の欠員解消の取組として、新規採用職員の確保に向け、昨年度から選考考査の日程の前倒し、勤務地を限定した採用枠の拡充などの見直しを行い、受験者確保に努めております。併せて、有資格者について、年度内に随時採用を行うことで欠員の補充を行うほか、人材派遣会社を活用して派遣看護師をこの7月以降順次配置してきているところです。今後も複数名の配置に向け調整をおこなってまいりたい。そのほか、病棟への看護補助者の採用、配置の拡充、準夜勤務時間帯への看護助手の配置などにより看護師の負担軽減を図っています。欠員の発生につきましては、安全安心な医療の提供に支障を及ぼすということから、職員の採用に加え、早期離職の防止に向けた取組など可能な限りの対応を行い、欠員解消に努めてまいりたい。●牧田一方で、職員を採用しても早期に離職する人が大勢いれば、お新採用がいくらいても足りない状況だと思います。業務整理をして時間外勤務を減らす努力もされているようですが、やっぱり業務整理をした分、家に持ち帰って仕事をしているということで、家事との両立が厳しく辞めてしまうかたもいらっしゃるようです。病院局でも早期退職者へのアンケートや、どういった理由で辞めたのか調査されていると思いますが、ほかにありましたら教えていただきたいです。◆総務課長昨年度退職されたかたについて退職理由のアンケートを行いまして、夜勤の負担が理由で辞められるかたがいらっしゃるというところは把握しております。取組としましては可能な限り研修など延期できるものについては延期する対応を執っておるといった状況です。●牧田夜勤の負担という言葉もでましたが、結婚や出産のときに退職してしまうかた、介護の関係で退職されるかた、やはり夜勤が大変で勤めていられないというかたも多くいらっしゃると思います。年齢が高くなってくると夜勤の負担は本当に大変で、できれば年齢が上がった段階での夜勤の回数を6回にするとかそういったことも検討していただけないかと思いますがいかがでしょうか。◆総務課長離職防止に向けた取組ですが、新採用職員採用研修を拡充するという形で取り組んでおり、メンタルヘルス相談員による新採用職員等への個別の面談等を今年から新たに実施している状況です。あと、夜勤負担の軽減につきましては、看護補助者を配置するといった形で、現在対応しているところですが、今後もどういった対応が可能なのか検討してまいりたいと思います。●牧田根本はやっぱり健康で働きやすい職場がいちばん大事だと思いますので、増員も含めてぜひ検討していただきたいと思います。もう一つは、職員によるパワハラ、患者さんからのセクハラも大きな原因になっていると思います。その辺についてはぜひ対策を強化していただきたいと思いますがいかがでしょうか。◆総務課長今年度、ハラスメントの防止研修を各病院現場において実施するということで、現在取組を進めている状況です。昨年度、病院局長のほうから、ハラスメント防止宣言をしていただきまして、各病院現場にはしっかり周知をしているところですが、引き続きハラスメント防止研修等を通じて取組をおこなってまいりたいと思っております。●牧田吉田病院と加茂病院の来年春に向けての診療科の体制、人材確保の状況をお聞かせください。◆経営企画課長診療体制についてですが、現行の診療科目を基本に、指定管理者とともに医療関係者等との調整を進めているところです。例えば、両病院の内科など、医師等の確保見通しが立った診療科は継続できる見込みになっております。一方で、新潟大学等からの医師助勤等を受けている診療科に関しては現在調整中となっております。人材確保の状況等ですが、両病院の指定管理者である医療法人愛広会において、法人独自に職員確保に向け取り組んでおり、県からの派遣や転籍を希望する職員を含め、診療体制の構築に向けて着実に進んでいるものと考えております。●牧田昨日、基幹病院については12月議会にきちんとした診療体制を示したいという話がありましたが、吉田病院、加茂病院についてもそういったことでよろしいでしょうか。◆経営企画課長できる限り早期に体制を確立していきたいと考えております。●牧田吉田病院、加茂病院ともテレビやラジオ、インターネットでコマーシャルが相当流れているけれど、どこから金が出ているんだねという話を聞きます。もし県でやっているとしたら、どれくらいの費用がかかっているのか教えていただければと思います。◆経営企画課長一般論として、指定管理者は当該病院に係る事業の開始前であって、そのためいろいろな準備を進めていただいているのですが、移行準備に当たるスタッフの人件費、活動経費に関しましては運営準備交付金という形で県のほうで公金を支払っています。令和4年度ベースですが、指定管理者への運営移行に係る準備交付金が決算ベースで約4,900万円。その内職員募集に係る経費としては約2,000万円を支給したところです。●牧田上越における医療再編の議論が進んでいるところなのですが、そういう中で、人材についても地域で完結をしていくという意見が調整会議の中でも出たりしているかと思います。私としては、やはり今、県立病院については僻地も含めてなかなか人材が集まらない中で、異動によるネットワークによって人材が少ないところにもきちんと配置ができると思っております。県立病院を運営されている病院局として、上越がどういう形になるかわかりませんが、単独でやるような場合については、非常に厳しくなるのではないかと考えておりますが、病院局の立場で今の状況やこれまでの状況を見て、考えをお聞かせください。総務課長現在、看護師をはじめとした医療職員、スタッフにつきまして、上越地域に所在する県立病院の運営に必要な職員のうち、上越地域を本拠地とする職員の割合は約7割という状況です。不足の3割につきましては、県立病院のネットワークを駆使しまして、新潟など他地域からの異動により必要数を配置している状況です。地域で必要な医療機能の提供に向けまして、各医療機関等と連携を図りながら、県立病院としての必要な協力はしてまいりたいと考えております。